山口県立美術館

山口県立美術館を訪ねて

第9回リポートの舞台は、山口市にある「山口県立美術館」。学芸課長の萬屋さんにお話を伺いました。    

カナレットとヴェネツィアの輝きとは?

4月24日から6月22日まで開催している展覧会で「美術館でヴェネツィア旅行」をテーマに企画されています。
ヴェネツィアと言えば、「水の都」とか、「アドリア海の女王」なんて枕詞がつきますが、実際にヴェネツィアに行ったことがない方も、何となくヴェネツィアと言えば「綺麗なところ」、「華やかな水辺の街」といったイメージがあるのではないでしょうか?
そんな、言わば「絵になる街、ヴェネツィア」のイメージを作り、ヨーロッパ中に広めたのが、今回の展覧会の主役、カナレットという画家です。
カナレットが描くヴェネツィアは、とにかく美しくて、晴れやかで、そして細部まで緻密に描かれています。
カナレットの絵をひとつひとつ辿っていくと、まるでヴェネツィアを旅している気分に浸れると思います。

画家たちを虜にした作品😊

展覧会の見どころとは!?

展覧会の主役はカナレットですが、実はカナレット以外にも見どころたっぷり。
展覧会はカナレットが活躍した18世紀からメインのパートが始まりますが、それから19世紀、20世紀初頭まで、およそ200年分のヴェネツィアを描いた作品が紹介されています。
展示室では、絵を見ながらヴェネツィアの運河をゴンドラで渡っているような、ヴェネツィア旅行の気分が味わえますし、それに加えて18世紀から19世紀、20世紀まで、描き継がれたヴェネツィアのイメージの移り変わりを見ながら、200年分の時間旅行も出来てしまうという、魅力的な内容になっています。

作品に見入るまーちゃん☺

展覧会での苦労・・・

今回の展覧会は、多くの作品をイギリスのコレクションからお借りしているのですが、コロナ禍で準備が始まった展覧会でしたので、海外の美術館と出品交渉をするのはいつにも増して大変だったそうです。
ロンドンとエディンバラに行って、現地の美術館を回りましたが、実際に会って交渉をしたところの、半分くらいしか貸し出していただけなかったとか。
展覧会の最後に飾ってあるモネの作品。実は一度断られたのですが、何とか借りられないかと粘りに粘って交渉して、最終的に山口会場にだけ、貸してもらえることになったということです。

ヴェネツィア旅行を味わえるチャンス

18世紀のカナレットから、19世紀のモネまで、「絵になる街」ヴェネツィアを描いた画家たちの美しい作品を堪能できます。ミュージアムショップにはヴェネツィアに工房を構えるヴェネツィアン・グラスの作家のアクセサリー等、本物のヴェネツィアのお土産もありますので、この機会に是非、山口県立美術館でヴェネツィア旅行を楽しんでください。

ハンギョドンコラボ商品も😃

9回目のリポートについて

イギリスの文化や芸術を目の当たりにして、ヴェネツィア旅行にいった気分になれました。
皆さんも画家たちを虜にしたカナレットの美しく・晴れやかな作品を是非観てください。
次回のリポートもお楽しみに😃

萬屋さんとパシャリ📸

山口県立美術館

山口市亀山町3‐1
Tel. 083-925-7788

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