「マロニエの森の会」の斉藤 亘さん 後編
山口県で毎週木曜日にお届けしている「コスモ アースコンシャス アクト 未来へのメッセージ in 山口」。
前回に引き続き、山口市を拠点に「自分の水や空気は自分で作ろう。地球よ元気になれ」を合言葉に活動されている、「マロニエの森の会」代表の斉藤亘さんにお話を伺いました。
会の活動拠点である「森の夢」では、豊かな自然の音色に包まれていました。
澄んだ川のせせらぎや鳥のさえずりが心地よく響き渡ります。
川の整備は、子どもたちのキャンプでの川歩きのために行われ、ハヤなどの魚や沢ガニが生息しています。
特に沢ガニは、捕まえて天ぷらや焼きガニにして食べるのが恒例で、その美味しさは大人にとっても格別だそうです。
子どもたちが自ら自然の中で生き物を捕まえ、それを食す体験は、かけがえのない学びとなっています。
「森の夢」の周りには、柿やキウイフルーツの他に、山菜のコシアブラなどが植えられています。
これらは、万が一の災害時にも、食べるものに困らないようにという斉藤さんの配慮から植えられたもの。
フキなども自生しており、まさに「森の夢」にあるものだけで生活ができる、そんな場所を目指しています。
驚くべきは、敷地内にあるドラム缶のピザ窯。
斉藤さんが自作したこのピザ窯は、ドラム缶とサンダーがあればどこでも作れる手軽さが特徴で、その普及にも力を入れています。
春には、森で採れた山菜のコゴミなどをピザにトッピングして味わうことも。
自然の恵みを存分に生かした食の体験が、ここ「森の夢」では日常的に行われています。
斉藤さんが活動を通して最も伝えたいことは、「思ったら行動すること」だと言います。
「ダメだったらまた次を打てばいい。
数十発打って1発当たればいいと思えば、誰でもやれる」と、力強いメッセージを送ります。
失敗を恐れず、まずは一歩踏み出すことの大切さを教えてくれました。
環境のために何かしたいけれどどうしたらいいか分からないという方へ、斉藤さんからのアドバイスは、「大切なのはやってみようかなというあなたの小さな一歩です。身近な現場で自然に触れてみてください」という言葉でした。
そして、「私たちは森の夢で里山作りをしています。ぜひ私たちの会にも参加してみてください。まずは自分の好きなところを見つけ、大切に守っていくことが一番大切だと思います」と、具体的なエコアクションへを示してくれました。
斉藤さんの情熱と行動力に触れ、私たちも今日からできるエコアクションについて考えるきっかけをいただきました。