コスモアースコンシャス アクト 未来へのメッセージ in 山口(11/13)

『椹野川河口域・干潟自然再生協議会 ブルーカーボンワーキンググループ』後編

■出演■グループリーダー 山口大学工学部 山本浩一(やまもとこういち)教授

山口県で毎週木曜日にお届けしている「コスモ アースコンシャス アクト 未来へのメッセージ in 山口」。
今週も、「椹野川河口域・干潟自然再生協議会」のブルーカーボンに関する取り組みについて、山口大学工学部 山本浩一教授にお話を伺いました。

アマモを守るブルーカーボンワーキンググループの活動

アマモは単年生と多年生がありますが、山口湾のものは多年生。
地下茎を伸ばして増えるほか、花を咲かせて種で増えるという特徴があります。葉の長さは1メートルほどになります。
アマモは別の名を、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシと言い、植物の名前では最も長いことで知られています。
アマモは二酸化炭素を吸ってくれるし稚魚や生物のすみかになります。

アマモは私たちにとって非常に大事なものですが、かつては数が減った時期もありました。
主な原因は、干拓事業などの海岸の地形変更や、それに伴って発生する濁った水(濁水)によるもの。
「椹野川河口域・干潟自然再生協議会ブルーカーボンワーキンググループ」では、アマモを再生し自然を守るための活動を行っています。
主な活動は、[アマモのモニタリング][アマモの増殖活動][アマモの見学会]。

特に見学会は、潮が非常に引いた条件(年に数回)を狙って行われます。
この時、干潟の上にアマモが寝ているような状態で見えるため、一般の方々も安全に観察することができます。実際にアマモ場を見て、生物と触れ合えた参加者からは「とても良かった」という感想が寄せられています。

増殖活動としては、「下種更新法」という手法が用いられています。
これは、アマモの種を泥の上に置き、杭で固定することで、種が発芽し、アマモ場が形成されるのを促す方法。

山本教授は、今後の活動展開として、まずは自然を実際に見ていただくことに重点を置いています。
そして、この活動を通して最も伝えたい思いは、山口の豊かな自然をもっと多くの人に感じてほしいということ、そして自然は人の手で壊すこともできるが、守ることもできるということです。
アマモの再生活動には時間がかかりますが、努力が報われる瞬間があり、また、清掃や会合を通じて世代を超えた交流や人のつながりが生まれていることも大きな喜びであると語っています。
これからエコアクションを始めたいと考えている方々に向けて、山本教授は、まずは以下の簡単なアクションから始めることを推奨しています。
●ゴミを一つ拾うこと
●川や海を汚さないこと
●自然環境に関心を持ってもらうこと
『もし、干潟や生き物、自然保護に興味を持たれた方は、「ふしの干潟ファンクラブ」で検索して、ぜひ一緒に干潟へ行きましょう』
と呼びかけられました。

山口の豊かな自然を、守り、感じ、未来へつないでいくために、まずは身近なことから一歩踏み出してみませんか?
もし興味が湧いたら、ぜひ「ふしの干潟ファンクラブ」で検索を!